畳に座れない父と、腰の痛いわたしと、着物のタンス整理

着物のこと
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こんにちは。わたしです。

先日、病気で動けなくなってきた父の手伝いということで、着物の仕事をしてきました。

お客様のタンスの中にどんな着物があるか、調べて、写真を撮って、仕分けをしてほしい。

といった内容でした。

以前は、父と2人でよくそのような仕事を受けておりましたが、

今回、肺気腫で父が痩せてしまい動けなくなって初めての仕事でしたが、

もう続けることができないなと感じました。

父が畳の上に座れなくなったというのが、仕事をする上で一番困った点です。

着物屋は、畳の上に座れないと、仕事にならないなと。

持病の間質性肺炎があった上で、インフルエンザに罹り、入院したことで体全体の筋力がなくなりました。そして、歩くのも辛くなり、家で閉じこもるようになり、さらに体力も筋力も落ちました。

今、病院でリハビリを週2回、受けているようですが、なかなか元に戻るには辛抱強く取り組まねばならないでしょう。

健康でいなければ、当たり前ですが、仕事ができない。

立ったり、座ったり、そんなこともできなくなるということの大変さを、そばにいて痛感します。わたし自身も体力には全く自信がないので、ウォーキングやスクワットなどを日頃の生活に入れて、なるべく筋力が落ちないようにと意識を強めるきっかけにもなりました。

では、こんなタンスの中の着物を整理するお仕事を断れば良かったのですが、父がまだ畳の上に座ったりできる、今年の3月に引き受けた仕事だったので、断れないとのことでした。約5ヶ月後にまさか畳の上に座れなくなるとは思わなかったでしょう。高齢になり体が思うように動かないもどかしさも感じながら、父から仕事をとって仕舞えば何もなくなるような人ですので、なるべく仕事をしていて欲しいと思いながらも、辞めどきも考えねばとも思うのです。

そんな若造のわたしの方が先に着物屋を辞めてしまっているので、困ったものです。

が、辞めていたから今、手伝えたりもします。

今回の箪笥の整理をして欲しいとの依頼されたお客様は90歳を越えるお年です。父もわたしもまだまだ若造ですから、なんとも頑張らねばと奮い立たせなければ!!と、思いながらも、やはり父は全く動けず。ほぼ、箪笥から着物を取り出し、たとう紙を開けて、着物や帯を広げたり、畳んだり、はわたしがしましたが、そんなわたしも腰が痛い。畳の上での2時間程度の着物の作業が、とても大変で翌日も腰が痛いままでした。

あぁ、せめて父がまだ動けていたら、わたしもまだ楽だったんだけどな。

と思いながら、こういった畳の上で中腰のまま行う仕事は、わたし自身ももうできる時間が少ないなと感じました。

やはり、椅子、テーブルの生活に慣れてしまっているのでしょう。畳の上での立ったり座ったりを、着物を箪笥から持ち運び、広げる中で何度も繰り返し、ギックリ腰になってしまうかと思いました。

父も病気で痩せ細って動けない、わたしも腰痛持ち、お客さんは90歳以上の方。

困ったものです。一番若い、わたしがなんとかしなきゃいけません。

高齢のお客様が、着物を畳の上で広げるだけでも大変なことだと気づきました。

おそらく、困ってる人はたくさんいるだろうなと想像ができました。

わたしのような若手の着物を扱える人間は、小さいながらも仕事はあるだろうなと思いましたが、

この仕事はお金を貰いづらい。そして腰が痛いので、あまりやりたくない。

パッと見は、大した仕事じゃないんですが、やってみるととても大変なのです。

お手持ちの着物や帯を全部出して、写真を撮って、分類して、またタンスに戻す。

地味な大変な仕事です。

父は昔、この仕事を無料サービスで行っていました。着物を買ってもらうためのサービスですね。

お客さんが着物を着てくれる時は良いのですが、着なくなってしまうと、着物を買ってもらえません。

無料サービスで行っていた仕事に、高いお金を支払ってもらうことができません。

そこは、当時の着物屋さんの商売の仕方がそうでしたから仕方ないのですが、無料サービスを有料サービスにする必要があります。

が、有料にしてもやりたくない。できない。

という理由でこの仕事は無くなってしまうでしょう。

やりたくない仕事は、お金を高くしてサービスを継続するか、もう辞めた方がいいのではと考えます。

以前は、安くで仕立てやお直しをしてくれていた方が、急に辞めてしまった時はたぶん、

「あぁ、めんどくさい仕事だから値上げしたいけど、値上げできないな。だからもう辞めちゃおうか」といって、辞めたんじゃないのかなと想像してしまいます。

仕事がなくなる時、もし需要があったとしても、それを安い価格で受けていた会社は、高くすることが良心的にできなかったりして、それをするくらいならもう辞めてしまおう。といってサービスが無くなる。

当たり前にあるんだろうなぁ。自分たちもそうやって消えていく。

値上げができずに辞めていく。

無くなる仕事は仕方ありません。踏ん張って続けている人たちのおかげで、誰かの困り事が解消されています。

できれば、歯を食いしばって、続けてほしい。

しかし、大変なのに安い賃金で続けたくない気持ちもわかる。

金額を上げてでも続けて欲しい。しかし、上げたらサービスを使わなくなる人たちもいる。

葛藤しながら、何事も、今、あるということは続いているということ。

誰かの感謝の言葉だけで、密かに続いてるものもあるかもしれない。

自分の大事にしたいものは、自分が行動しなきゃいけない。

なんの話だったか、わからなくなりましたのでおしまい。